ホーム > 第64回地域農林経済学会大会/ 京都府立大学

大会講演

10月18日(土)[13:10~14:30]
10月19日(日)[13:30~15:30]

昨年(2013年)は日本の農村地域政策と国際的な食農資源問題の先鋭化を取り上げ、その中での地域研究の意義や方向性を講演してもらい、地域農林経済学会のレゾンデートルを考える一助とした。
今年度(2014年度)は、ポストTPP(TPPの帰趨にかかわらず、進展する投資の自由化や円滑化をにらんで)下の食農資源問題を取り上げ、食品業界における国際的な調達網の再編、農産物輸出振興の現状と課題などを取り扱うことで、昨年とは違う視角からの地域研究のあり方を考究する。
そのためにまず1本目の講演として(1日目)、農業よりも上記の事態がずっと先行している水産物を例に取り、貿易構造の再編(大きな流れと地域水産物市場との重層性)、国際的な分業体制とそれを前提にした調達網の変動、その効果と課題などを取り上げ、ダイナミックに動く東アジアの水産物貿易に焦点をあてながら、日本の水産業の将来展望について考える。
次に、2本目の講演として(2日目)、農産物輸出に取り組んでいる事例を対象として、その実践者からの講演と研究者の立場からの解題をセットする。実践者としては、航空便によるイチゴの香港向け輸出を行っている徳島県の事例を選定した。研究者としては農業生産法人によるコメ輸出の調査経験のある気鋭の研究者に依頼した。

講演①:「東アジア水産物貿易の新しい潮流と日本水産業」
山尾政博(広島大学生物圏科学研究科生物資源科学専攻)
講演②:「品質と物流のマッチングによる農産物の輸出戦略」(仮題)
   山形文吾(「フルーツガーデンやまがた」社長)
講演②に対する解題
   井上憲一(島根大学生物資源科学部)